インナーユニットとは?【リリトレ式トレーニングで鍛えたい筋肉③】

 

リリトレ式トレーニングで鍛えたい筋肉は、大きく4つに分けられます。

 

トレーニングしたい4つの筋肉たち
  1. 姿勢筋
    姿勢を保つための筋肉で、背骨や骨盤の歪みを整える働きもある
  2. 呼吸筋
    呼吸をするための筋肉で、姿勢筋と連動して身体を内側から整える働きがある
  3. インナーユニット
    コアとも呼ばれ、姿勢筋と呼吸筋の要
  4. 腸腰筋と内転筋
    インナーユニットと連動する股関節の筋肉

 

今回はインナーユニットについて解説していきます。

 

今回のお話を簡単にまとめると、

  • インナーユニットが弱化すると、いろいろな不調が起こります
  • 現代人の多くはインナーユニットが弱化しているので、インナーユニットを鍛えましょう

ということ。

 

インナーユニットは「コア」。
筋肉の”核”となる部分です。

心臓が止まれば死ぬように、インナーユニットが弱化すれば、全身の筋肉はほぼ死にます。

インナーユニットを知り、インナーユニットを鍛えましょう。

1. インナーユニットとは?|コアを形成する4つの筋肉

インナーユニットとは、体幹の腹部にある深層筋(インナーマッスル)です

 

よく、「コア」という言葉を耳にしますが、
広義の「コア」は”体幹”を意味し、狭義の「コア」は”インナーユニット”を指します

 

インナーユニットは、腹腔(お腹)を囲む4つの筋肉=「骨盤底筋群腹横筋多裂筋横隔膜」から成り、
”円柱状のボックス”のような形をしています

 

インナーユニットとは

インナーユニット=ボックスの下が骨盤底筋群、蓋が横隔膜、コルセットのように囲むのが腹横筋、コルセットを占めるのが多裂筋

 

4つの筋肉について、簡単に解説しておきましょう。

 

骨盤底筋群とは?

骨盤の内側の底に付着する(体幹の底)

  • 骨盤を内側から支える
  • 生殖器、腸を下から支える
骨盤底筋群とは

骨盤底筋群を上から見た図。骨盤(体幹)の底に付着している

骨盤底筋群とは

骨盤底筋群を下から見た図

腹横筋とは?

上は肋骨、下は骨盤から、腹部を囲むように付着する(体幹の壁)

  • 腹圧を高めて、コルセットのように体幹を支える
  • 呼気(吐く息)の主力筋
腹横筋とは

腹横筋。お腹周りをコルセットのように囲んでいる

多裂筋とは?

背骨に付着する(体幹の支柱)

  • 背骨を安定させる
多裂筋とは

多裂筋。背骨沿いに付着している

横隔膜とは?

肋骨の内側に付着するドーム状の筋肉(体幹の蓋)

  • 吸気(吸う息)の主力筋
  • 腹横筋と一緒に収縮して、腹圧を高める
横隔膜とは

腹横筋。肋骨の内側にドーム状に付着する

 

インナーユニットのすごいところは、ご覧の通り「個々のポテンシャルが高いところ」です。

 

「骨盤底筋群」は骨盤を支え、「多裂筋」は背骨を支え、「横隔膜」は呼吸の要で、「腹横筋」は呼吸と体幹の要、という風に、
それぞれ「姿勢と呼吸の要」の役割をしています

インナーユニットは安定と連動を司る

さらに、”ユニット”という名前の通り、4つの筋肉は付着部分が近いため、それぞれが連動して働きます。

そして、インナーユニットは連動してこそ、そのポテンシャル=「安定性と連動性を高める能力」を発揮するのです

 

安定性&連動性とは?
  • 安定性
    あらゆる動作の約0.1秒前にインナーユニットがキュッと締まり、体を安定させる

  • 連動性
    上肢と下肢の連結して、多くの動作で体を連動させる
インナーユニットとは

インナーユニットが働くと、体が安定&連動する

簡単に言うと、インナーユニットが働くおかげで、姿勢を保つことができ、体をスムーズに動かすことができるということですね。

2. インナーユニットの弱化による不調とは?

では、インナーユニットが弱化すると、どんな不調が起こるのでしょうか?

 

基本的には、インナーユニットは「姿勢&呼吸の要」なので、「姿勢筋と呼吸筋の弱化による不調」と同じです

 

ここでは、インナーユニットの個々の弱化による直接的な不調をざっくりとご紹介します。

 

インナーユニットの弱化による悪影響
  • 骨盤と内臓を支える「骨盤底筋群」が弱化すると…
    →骨盤が歪む
    →内臓が下垂し、腸・生殖器の働きが悪くなる(便秘・生理痛)

  • 体幹を支え、呼気の主力の「腹横筋」が弱化すると…
    →姿勢を保てなくなる(猫背・反り腰)
    →呼吸が浅くなる(イライラ・慢性疲労etc)

  • 背骨を支える「多裂筋」が弱化すると…
    →背骨がゆがむ(猫背・反り腰)

  • 吸気の主力で、腹圧を高める「横隔膜」が弱化すると…
    →呼吸が浅くなる(イライラ・慢性疲労etc)
    →体幹を支えられなくなる(猫背・反り腰)

  • 体の安定性と連動性を高める「インナーユニット」が弱化すると…
    →体が不安定になる(歪み、筋肉の硬直)
    →体がスムーズに動きづらくなる(慢性疲労・筋肉の硬直)
インナーユニットとは

インナーユニットが弱化すると、「悪い姿勢」や「浅い呼吸」をはじめとした、様々な不調が引き起こされる

 

いろいろとありますが、簡単にまとめると、

インナーユニットが弱化すると、骨格が歪んで、姿勢が悪くなって、呼吸も浅くなるから、心身美において色々と悪いことが起こる

とだけ覚えておいてください。

3. インナーユニットが弱化する理由

インナーユニットも「姿勢筋&呼吸筋」なので、これらが弱化する理由とほぼ同じです。

 

  • 悪い姿勢・長時間の同じ姿勢・楽な姿勢
    インナーユニットは「姿勢を安定させる筋肉」でもあるので、”姿勢を不安定な状態”・”姿勢を安定させる必要のない状態だと、多裂筋や腹横筋が働かず、弱化する
  • 様々な要因による呼吸の浅さ
    ストレスや集中・緊張などの「精神的浅い呼吸」、スマホやパソコンの利用時などの「環境的浅い呼吸」により、横隔膜や腹横筋が働かず、弱化する

 

筋肉は使わなければ弱化します

現代生活では体が不安定になることはないし、体を大きく動かすこともないので、インナーユニットの役割である「安定と連動」の必要性が少なくなり、弱化します。

 

インナーユニットとは

インナーユニットが弱化すると姿勢が悪くなり、姿勢が悪くなるとインナーユニットが弱化する悪循環

 

ただ、地味に「姿勢が悪くなる」、地味に「歩いている時に体が重い」ということが起こるので、インナーユニットの弱化は少しずつ体を蝕んでいきます。

4. コラム|私のインナーユニットは弱化しているのか?

インナーユニットに限らず、
自分の筋肉が弱化しているかどうか?」を判断するのは難しいところです。

とくにインナーユニットは「体幹の深層筋」という目にも見えず、直接触れることもできず、動いているのかどうかもわかりづらい筋肉なので、
「腹筋を何回できればOK」みたいな筋力測定もしづらいです。

 

で、「自分の筋肉が弱化しているかどうかを判断する方法」の答えですが、

 

別に判断しなくてもいいんじゃない?

 

というのが僕の答えです(!)

 

なぜなら、
「ここまで弱化したら不調になり、ここまで強化したら不調が解消する」というものでもないからです

 

多分、これを読んでいる多くの人は、
「筋肉を強化したい」のではなく「(肩こりや腰痛などの)不調を解消したい」だけだと思うんです

 

逆に言うと、
筋肉が平均より弱くても、不調がなくなればOK」ということですよね。

 

だから、

自分の筋肉が弱いかどうかは置いておいて、とりあえずトレーニングしてみてよ。そしたら不調が解消するかもしれないよ

というのが僕のスタンスです。

 

インナーユニットとは

不調の原因が筋肉(インナーユニット)の弱化かどうかはわからないけど、とりあえずトレーニングしてよう!

 

トレーニングをすることで不調が解消すれば、
「やっぱり筋肉が弱かったんだね。めでたしめでたし」で終わりです

 

(僕自身、ジムのマシンで筋肉量を測ったら、平均以上にあったし、トレーニングマシンも平均以上の負荷で動かすことができたけど、でも腰痛がありました。でもトレーニングしたら腰痛が治ったから「平均」とか「数値化」とかはあまり当てにならないと思うんです)

 

だから、あまり
「どのくらい弱いか?」
「どこまで強くすればいいのか?」
とかは考えず。

とりあえず鍛えてみて、身体の変化を感じてみてください

そうすればきっと、あなたの不調は解消するから。

5. インナーユニットを鍛える方法

では、インナーユニットはどのようにすれば鍛えられるのでしょう?

 

インナーユニットは「姿勢の要」なので、姿勢筋を鍛えるトレーニングを行えば鍛えることができます

 

 

インナーユニットを狙って鍛えるのにオススメなメニューは、「バランスプランク」と「バイシクルクランチ」です。

バランスプランクのやり方

バランスプランクのような「不安定な体勢」になることで、インナーユニットの「安定性」の力が高まりやすい

バイシクルクランチのやり方

バイシクルクランチのような「上半身と下半身を連動させる動き」で、インナーユニットの能力の一つ、「連動性」が高まりやすい

 

また、リリトレ式トレーニングのポイントの一つ、「胸式コア呼吸」はインナーユニットを働かせるための呼吸法です

 

胸式コア呼吸のやり方
  • 息を吐くときは、コア(インナーユニット)をキューっと締めながら吐き切る
    →骨盤底筋群は「お尻と尿道を吸い上げるイメージ」で締める
    →腹横筋は「下腹部(おへその下)」に力をためるイメージで締める
  • 息を吸うときは、胸郭(胸・肋骨・背中)をフワーッと広げるように吸い切る
    →この時、コアは締めたまま
    →胸郭が風船のように広がるイメージで
インナーユニットとは

胸式コア呼吸だけを行って、インナーユニットを働かせる練習をしよう!

 

インナーユニットは意識的に鍛えるのが難しい部分でもありますが、この胸式コア呼吸を行えばインナーユニットを鍛えやすくなるので、ぜひ意識してみてください。

6. まとめ|コアを大切に

コアとは「核」という意味で、地球も生き物も機械も「核」が破壊・停止すれば、その活動は停止します。

人間において、臓器的なコアは「心臓」ですが、筋肉的なコアは「インナーユニット」です

インナーユニットが破壊することも停止することもないですが、とても地味に、少しずつ、静かに、働きが弱くなっています。

 

だから、様々な不調が蔓延してる。

 

姿勢が悪くなり、呼吸が浅くなり、体が不安定になり、体が動きづらくなる。

少しずつ、肩こりや腰痛、頭痛、冷え、むくみ、慢性疲労、便秘、生理痛などが、少しずつ蔓延している。

 

インナーユニットとは

まずは、インナーユニットの弱化により不調が起こることを自覚することから

 

これを機に、

インナーユニットって大事なんだな

インナーユニット、少し鍛えてみようかな

と思っていただければ幸いです。

 

あなたのコアが強くなりますように。