呼吸筋とは?【リリトレ式トレーニングで鍛えたい筋肉まとめ②】

呼吸筋とは

 

リリトレ式トレーニングで鍛えたい筋肉は、大きく4つに分けられます。

 

トレーニングしたい4つの筋肉たち
  1. 姿勢筋
    姿勢を保つための筋肉で、背骨や骨盤の歪みを整える働きもある
  2. 呼吸筋
    呼吸をするための筋肉で、姿勢筋と連動して身体を内側から整える働きがある
  3. インナーユニット
    コアとも呼ばれ、姿勢筋と呼吸筋の要でもある
  4. 腸腰筋と内転筋
    インナーユニットと連動する股関節の筋肉

 

今回は呼吸筋について、以下の4点をわかりやすく解説していきます。

 

  1. 呼吸筋の役割
  2. 呼吸筋の弱化で不調になる理由
  3. 呼吸筋が弱化する理由
  4. 呼吸筋の鍛え方

 

今回伝えたいことを簡単にまとめると、

  • 呼吸筋が弱化すると呼吸が浅くなって、様々な不調を引き起こします
  • だから、呼吸筋を鍛えましょう

ということです。

 

呼吸が止まれば、ほんの数分で人は死んでしまいますが、
呼吸が浅ければ、半分死んだような状態になってしまいます。脳も体も心も。

 

半死の心身を生き返らせるためにも、呼吸筋を鍛えて、深い呼吸を手に入れましょう。

1. 呼吸筋とは?|吸気筋と呼気筋

呼吸筋とは、”呼吸を補助するための筋肉”で、「”胸郭”の拡大・収縮を行うための筋肉」です。

 

胸郭とは?
  • 胸郭=体幹の上部で、胸椎・肋骨・胸骨から成る”骨の鎧”
  • 肺や心臓を胸郭が囲み、守っている
胸郭とは

胸郭=「胸骨(胸の真ん中の骨)」・「肋骨」・「胸椎(首と腰の間の背骨)」の3つから成る

胸郭とは

胸郭の中には「肺」や「心臓」など重要な臓器が収まっている

 

呼吸筋は「吸気筋(吸うための筋肉)」と「呼気筋(吐くための筋肉)」の2種類に区別されます

 

吸気筋(吸うための筋肉)
  • 横隔膜*
    肋骨の内側につくドーム状の筋肉
  • 外肋間筋*
    肋骨の間の筋肉
  • 胸鎖乳突筋
    首横前の筋肉
  • 斜角筋
    首前の筋肉
呼気筋(吐くための筋肉)
  • 内肋間筋
    肋骨の間の筋肉
  • 腹筋群
    お腹周辺の筋肉
    (腹直筋・外腹斜・内腹斜筋・腹横筋)
呼吸筋とは

横隔膜が縮む→下がる→肺が広がる=息を吸う

呼吸筋とは

肋骨に付着する胸鎖乳突筋&斜角筋が縮む→肋骨が上がる(肺が広がる)=息を吸う

呼吸筋とは

外肋間筋の深層に内肋間筋がある。 外肋間筋が縮む→肋骨(肺)が広がる=息を吸う。内肋間筋が縮む→肋骨(肺)が縮む=息を吐く

呼吸筋とは

腹直筋と腹斜筋は表層に、腹横筋は深層にある。腹筋群が縮む→肋骨(肺)が狭まる=息を吐く

 

ちなみに、呼吸には「安静呼吸(無意識の呼吸)」と「努力呼吸(意識的な呼吸)」の2種類があります。

前述の呼吸筋は努力呼吸時のもので、安静呼吸時で使われるのは「横隔膜」と「外肋間筋」の2つの吸気筋のみです。

 

安静呼吸の仕組み
  • 2つの吸気筋が無意識に収縮して→胸郭が広がり→肺が広がり→空気が肺に取り込まれる
  • 2つの吸気筋が無意識に緩んで→肺が元の大きさに戻り→空気が肺から出る

 

自律神経が「横隔膜&外肋間筋」を自動的に収縮してくれることで、呼吸が行われるということですね。

2. 呼吸筋の弱化による不調とは?

呼吸筋は「姿勢」・「内臓」・「自律神経」・「美容」と大きく関わりがあります。

 

ここでは、

  • 呼吸筋の弱化による不調とは?
  • 呼吸筋を鍛えることで得られる効果とは?

この2つをまとめてご紹介します。

 

呼気と姿勢の連動
  • 腹筋群や頚部屈筋群のように、姿勢筋と呼吸筋で共通する筋肉がある
  • 呼吸筋が弱化すると、呼吸が浅くなり、姿勢が悪くなる

    呼吸筋を鍛えれば、呼吸が深くなり、姿勢が良くなる
呼吸による内臓マッサージ
  • 呼吸筋、とくに横隔膜や腹筋群が収縮すると、内臓を刺激できる
  • 呼吸筋が弱化すると内臓の機能が低下して、「血液の質の低下」、「便秘」、「生理痛」などを引き起こす

    呼吸筋を鍛えれば、内臓の機能が向上して、内臓面の不調を解消できる

呼吸と自律神経の親密な関係
  • 呼吸が浅いと交感神経優位(活動モード)、呼吸が深いと副交感神経優位(休息モード)になる
  • 呼吸筋が弱化すると、活動モードが抜けず、「不眠(睡眠の質の低下)」、「慢性疲労」などのフィジカル面の不調、「イライラしやすい」、「余計な考え事が止まらない」などのメンタル面の不調を引き起こす

    呼吸筋を鍛えれば、自律神経が安定して、フィジカル&メンタル面の不調が解消する

呼吸が深いと美しくなる
  • 呼吸筋が弱化していると、姿勢が悪くなり、骨格が歪み、内臓機能が低下して、血液の質が低下して、自律神経が乱れる
  • つまり、お肌の質が低下して(肌荒れ、くすみ)、顔が大きくなり(むくみ、たるみ)、太りやすくなり(たる尻、下っ腹ぽっこり、背中肉、腕脚肉)、表情も暗くなる

    呼吸筋を鍛えると、美しくなる

呼吸筋とは?

呼吸が深くなる→姿勢が良くなり、内臓の調子が整い、メンタルが安定し、美しくなる

 

こうやって整理してみると、呼吸の影響って恐ろしいですね。

同時に、呼吸が深くなること得られる効果の大きさも分かると思います。

3. 呼吸筋が弱化する3つの理由

ではなぜ呼吸筋は弱化するのでしょう?

 

筋肉は使わなければ弱化します

つまり、
呼吸が浅いから
呼吸筋を使っていない(使いづらい、使う必要がない)から
呼吸筋が弱化します。

 

そして、呼吸が浅くなる理由、呼吸筋を使いづらい理由は、
「精神面」・「環境面」・「肉体面」の3つに分けるとわかりやすいです。

 

呼吸筋が弱化する3つの理由
  • 【精神面の理由】
    緊張、集中、ストレスなどで呼吸が浅くなる
  • 【環境面の理由】
    スマホやパソコンの利用で呼吸が浅くなる
  • 【肉体面の理由】
    姿勢の悪化、呼吸筋(首・肋骨・お腹など)の硬直で呼吸が浅くなる
呼吸筋とは

呼吸筋が弱化する理由は、現代人なら誰でも当てはまるようなこと

 

たぶん、これらの理由は誰でも思い当たると思います。

普通に生活していればストレスなんて誰にでもあるし、毎日ネットを利用するし、体を動かす機会も少ないのであちこちの筋肉が硬直します。

 

でも、このまま呼吸筋の弱化を放置すると、様々な不調を引き起こすことになるので、
呼吸筋を鍛えることは現代人にとって「歯磨き」と同じくらい必須なのです

4. コラム|「腹式呼吸の方がいい!」という考えはやめよう

ちょっと蛇足メモを書きます。

 

世の中では、

腹式呼吸をしよう!
胸式呼吸よりも腹式呼吸の方がいい

みたいな風潮がある気がします。(気のせいかな?)

 

でも、呼吸って、
「腹式と胸式のどちらか」をしているわけではなく、「腹式と胸式の両方」をしているので、どちらも大事です

 

基本的に、
日中=活動時(起きている時)は「胸式7割・腹式3割」くらいの割合で呼吸をしていて、
夜間=休息時(横になった時)は「胸式3割・腹式7割」くらいの割合で呼吸をしています。

 

なんとなく、自分の呼吸を観察してみてください。
きっと、息を吸うときは胸もお腹も少しずつ膨らんでいるのを感じられるでしょう。

呼吸筋とは?

安静時の呼吸は胸式と腹式が合わさった「全体呼吸」

 

腹式呼吸は「リラックス呼吸」とも呼ばれ、心身をリラックスモードに導くことはよく知られています。

 

つまり、腹式呼吸をするとリラックスして筋肉が働きづらくなるため、
日中、活動時に腹式呼吸をすると姿勢筋が働きづらくなる→姿勢が悪くなりやすいといった弊害もあります

(トレーニングをするときに胸式をメインで行うのも、筋肉が働きやすくなるからですね)

 

現代人の多くは、「胸式4割・腹式1割」みたいな感じで、胸式呼吸も腹式呼吸もどちらもちゃんとできていないです。

だから、腹式とか胸式とか区別せず、「呼吸を深くする意識」を強く持つことが大事だということを覚えておきましょう

呼吸筋とは

現代人はとにかく呼吸が浅い。特に「吸うこと」が多くて「吐くこと」ができていないので、吐く意識を強く持とう

5. 呼吸を深くする方法

呼吸を深くする方法は色々とありますが、今回は「呼吸筋にアプローチする方法」をお伝えします。

呼吸筋へのアプローチで呼吸を深くする方法は2つ。

 

呼吸を深くする2つの方法
  1. 呼吸筋を緩める(リリース)
  2. 呼吸筋を鍛える(トレーニング)

 

それぞれ簡単に解説します。

5−1. 呼吸筋を緩める方法

呼吸筋が弱化する原因の一つは「呼吸筋の硬直」です

筋肉が硬いまま呼吸筋を鍛えようと思っても難しい(呼吸筋が働きづらい)ので、まずは呼吸筋をマッサージやストレッチ、ヨガで緩めることから始めましょう。

 

呼吸筋を緩める方法

()の中は呼吸筋を緩める効果の高いケアです。

フォームローラーで緩める方法

ハンドマッサージで緩める方法

ストレッチで緩める方法

ヨガで緩める方法

数が多いですね。。
また改めて【呼吸を深くする方法まとめ】でわかりやすく解説していくので、楽しみにしていてください。

呼吸筋とは

リリース=マッサージやストレッチ、ヨガで呼吸筋を緩めれば、意識しなくても呼吸が深くなる

 

呼吸を深くするには、呼吸筋を緩めるのが最も効果的です

呼吸筋を緩めることができたら、次に呼吸筋を鍛えると、より呼吸が深くなります。

5−2. 呼吸筋を鍛える方法

呼吸筋を鍛えるには、姿勢筋を鍛えることから始めましょう。

姿勢筋を鍛えれば姿勢が良くなるので、自然と呼吸が深くなります。

 

呼吸筋とは

姿勢筋を鍛える→姿勢が良くなる→呼吸が深くなる

 

また、呼吸筋トレーニングは「何を行うか?(What)」よりも「どう行うか?(How)」が大事です

具体的には、3つのポイントを意識します。

 

トレーニング時の呼吸のポイント
  • 呼吸に合わせて動く
    →息を吐きながら押し、息を吸いながら引く
    「クランチ」ー息を吐きながら起き(押し)、息を吸いながら戻る
    「スクワット」ー息を吐きながら起き(押し)、息を吸いながら下がる
  • 長く、強く吐く
    ・吸うよりも吐く方を長めに
    ・身体中の空気を吐き切る
  • 胸式コア呼吸で
    ・吸うとき=お腹ではなく胸郭(胸・背中)を膨らませる
    ・吐くとき=お尻&下腹部(コア)を締めるように吐き切る
呼吸筋とは

呼吸はトレーニングの基本。意識すれば姿勢も良くなり、トレーニングの効果もアップする

 

この3つを意識することで呼吸筋が強化され、日常生活の安静呼吸時にも呼吸が深くなります。

 

姿勢が悪い方、首肩こりのある方、力みやすい方、内臓の調子が悪い方、イライラしやすい方などは、
呼吸筋トレーニングをすることで心身美の不調を解消することができるので、試してみてください。

6. まとめ|あなたの呼吸はどうですか?

今回のお話を一言でまとめると、

呼吸筋を鍛えれば、色々と良いことがありますよ

ということです。

 

現代人の多くは、自覚のある・なしに関わらず、呼吸が浅くなっています

【呼吸筋が弱化する3つの理由】を見てもわかる通り、これはもうしょうがないこと。

 

だからまずは気づくことから。

 

自分の不調は呼吸が浅くなっているからかもしれない

猫背も、イライラしやすいのも、太りやすいのも、呼吸が浅いからかもしれない

 

そうして、少しずつ自分の呼吸に意識を向けて、できればマッサージやストレッチで緩め、できれば鍛えてあげてください。

呼吸が深くなれば、大体のことはうまくいきます。

あなたの呼吸が深くなりますように。

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「自分のカラダは、自分で治す」をコンセプトに、フォームローラーやストレッチであらゆる不調を解消する方法を動画解説します。  【全国民セルフケア習慣化計画】で、健康が当たり前の世界をつくります。