背中の張りを解消する方法は、大きく分けると2つあります。
- リリース
硬直した「背中の筋肉」を緩める - トレーニング
弱化した「姿勢筋」を鍛える
「背中の張り」とは、”背中の筋肉が硬直した状態”なので、背中の筋肉を緩めれば、背中の張りは解消します。
加えて、姿勢筋(姿勢を維持するための筋肉)を鍛えれば、
背中の張りの原因である、「悪い姿勢」が改善し、「長時間の同じ姿勢」にも耐えられるようになります。
そんなわけで今回は、「背中の張りを解消する具体的な方法」を、わかりやすく解説していきます。
- 背中張りの原因
- 背中張りを解消する方法
- 背中張りの症状・デメリットまとめ
目次
【背中の張り解消法の概要】
まずは簡単におさらい。
背中の張りの原因は、大きく分けると以下の5つです。
- 悪い姿勢
猫背・巻き肩・反り腰などで、背中の筋肉が硬直する - 長時間の同じ姿勢
姿勢を維持するために、背中の筋肉が硬直する - 背中への負担
重いものを持ったり、下を向くことが多いと、背中の筋肉が硬直する - 過度のストレス
自律神経が乱れると、背中の筋肉が硬直する&背中の痛みを強く感じやすくなる - 内臓疲労
内臓の痛みを背中の痛みと感じる&内臓が硬直すると背中の筋肉も硬直する
つまり、
これら5つの原因によって
▼
背中の筋肉が硬直する
| |
背中の張り
ということですね。
だから、これら5つの原因を一つ一つ解決しようとしなくても、
背中の筋肉の硬直を緩めれば
▼
背中の張りは解消する
ということになります。
さらに、背中の筋肉を緩める過程で、
- 姿勢を改善できる
→胸椎を緩めれば猫背が、肩甲骨を緩めれば巻き肩が、腰椎を緩めれば反り腰が改善する - 自律神経が整う
→背中(背骨)=自律神経の通り道を緩めることで、自律神経も整う - 内臓疲労が解消する
→背中を緩めると、背中付近の内臓(腎臓や膵臓)が活性化する
といった効果も得られるので、
結果的に、背中の張りの根本原因にもアプローチできるんですね。

背中張りを引き起こしている筋肉を緩めれば、背中の張りは解消する
ただ、姿勢を維持するための筋肉=姿勢筋が弱いままだと、
- 悪い姿勢になりやすい
- ちょっとした負荷でも、背中が張りやすい
- 内臓の位置がずれる
- メンタルも弱くなる
といった状態が残るので、背中が張りやすいんですね。
だからもし、「背中が張りにくい体」を手に入れるなら、筋トレをして、姿勢筋を鍛えましょう。
姿勢筋を鍛える理由は、文字通り、”姿勢を改善するため”ですが、その過程で、
- 重いモノ・ヒトを持つなどの”負荷”に強い体になる
- 長時間の同じ姿勢でも、背中が硬直しづらくなる
- 内臓の位置が整う
- メンタルが強くなる
といった、背中の張りの根本原因を解決して、背中が張りにくい体を手に入れることができるんです。

姿勢筋を鍛えれば、背中が張りにくくなる
では、具体的にどのように、どこの筋肉を、どのように緩めて、どのように鍛えればいいのか?
背中張り解消リリトレのやり方を、
- リリースをする部位
- リリースの方法
- トレーニングをする部位
- トレーニングの方法
の4つに分けて、分かりやすく解説していきます。
【リリースをする部位】
背中張り筋とは?
「背中の張りを引き起こしている筋肉」をまとめて、”背中張り筋”と呼ぶことにします。
つまり、「背中張り筋を緩めれば、背中の張りは解消する」ということですね。
「背中の筋肉を緩めれば、背中の張りは解消するんじゃないの?」
と問われると、基本的にはその通りです。
ただ、背中の張りは、「背中の筋肉」だけじゃなく、「背中につながる筋肉」の硬直によっても引き起こされるんですね。
背中張り筋を、
- メイン(背中の筋肉)
- サブ(背中につながる筋肉)
の2つに分けると、以下のようになります。
基本的には、以下の背中の筋肉(メインの背中張り筋)を緩めれば、背中の張りは解消する
- 脊柱起立筋
- 僧帽筋
- 菱形筋
- 広背筋

頑固な背中の張りは、背中とつながる筋肉(サブの背中張り筋)を緩めれば、解消する
- 腰の筋肉
- 首の筋肉
- 胸の筋肉
- お腹の筋肉

簡単にまとめると、
「背中の筋肉を緩めれば、背中の張りは解消する」
「背中の筋肉を緩めても解消しない場合は、背中につながる筋肉も緩めよう」
ということですね。
【リリースの方法】
背中張り解消リリースとは?
背中張り筋を緩める=リリースの方法は、大きく分けると3つあります。
- マッサージ
筋肉をほぐして緩める - ストレッチ
筋肉を伸ばして(または縮めて)緩める - エクササイズ
筋肉を動かして緩める
「どうして、緩める方法が3つもあるの?」
というと、「筋肉の硬直の仕方」も色々とあるからです。
- 短縮型硬直
筋肉が縮んで硬直した状態 - 伸張型硬直
筋肉が伸びて硬直した状態 - コリ型硬直
筋肉がピンポイント(点)で硬直した状態 - ハリ型硬直
筋肉が広範囲(面)で硬直した状態 - 不活性型硬直
筋肉への神経伝達が麻痺した状態
そして、
- 短縮・伸張型は→ストレッチで緩む
- コリ・ハリ型は→マッサージで緩む
- 不活性型は→エクササイズで緩む
ということなんですね。
”背中の張り”は、文字通り、「ハリ型硬直=背中の筋肉が広範囲で硬直した状態」なので、
基本的には、【マッサージ】で背中の筋肉をほぐせば、緩みます。
ただもし、【マッサージ】をしても、背中の張りが解消しない場合は、
【ストレッチ】で背中を伸ばしたり、【エクササイズ】で背中を動かすことで解消します。
簡単にまとめると、
「背中張り筋をほぐせば、背中の張りは解消する」
「ほぐしても解消しない場合は、伸ばしたり動かしたりしよう」
ということですね。
ここからはさらに具体的なリリースの方法を、
- マッサージ
- ストレッチ
- エクササイズ
の3つに分けてご紹介していきます。
【リリース①】
背中張り解消マッサージのやり方
マッサージ=筋肉をほぐして緩める方法は、以下の3つです。
- フォームローラー
フォームローラーやストレッチポールで、筋肉をほぐす
- ボールマッサージ
テニスボール・かたおを使って、筋肉をほぐす
- ハンドマッサージ
手で筋肉をほぐす
基本的には、最も効果的なハリ解消マッサージ=【フォームローラー】で、張りを感じる部分をゴロゴロほぐすだけでOK。
フォームローラーをしても解消しない背中の張りは、
- ボールマッサージでほぐす
ピンポイントの背中の硬直に効果的 - ハンドマッサージでほぐす
背中とつながる胸やお腹をほぐすのに効果的
というふうに、硬直の仕方・部位に合わせて、緩める方法を変えるのがオススメです。
簡単にまとめると、
「背中の張りは、フォームローラーでほぐせば解消する」
「解消しない場合は、ボール&ハンドマッサージも試そう」
ということですね。
【リリース②】
背中張り解消ストレッチのやり方
ストレッチ=筋肉を伸ばして緩める方法は、以下の2つです。
- ストレッチ
狙った筋肉だけを伸ばす(縮める)
- ヨガ
ヨガのポーズをとって、筋肉を伸ばす(縮める)
ストレッチをするときのポイントは、「”伸ばす”だけじゃなく”縮める”こと」です。
「ストレッチ」と聞くと、ついつい”筋肉を伸ばすこと”をイメージしがちですが、
背中の張りは、多くの場合「伸張型硬直」=伸びた状態で硬直しています。
だから、伸ばすよりも縮めるストレッチを意識して行うことで、背中の張りも解消しやすくなります。
簡単にまとめると、
「背中の張りを解消するなら、縮めるストレッチがオススメ」
「頑固な張りは、縮める&伸ばすの両方やろう」
ということですね。
【リリース③】
背中張り解消エクササイズのやり方
エクササイズ=筋肉を動かして緩める方法は、以下の3つです。
- 太陽礼拝
ヨガのポーズを連続して流れるようにとるプログラム
- 太陽礼拝2
太陽礼拝に「股関節・肩甲骨を大きく動かすポーズ」や「回旋・コア系のポーズ」を加えた進化版
- ラジオ体操
みんな大好き国民的エクササイズ
以上は【全身エクササイズ】=全身を動かして緩める方法です。
全身を動かすのが面倒な場合は、【マッサージ】・【ストレッチ】・【トレーニング】の中から、
部分的に筋肉を動かす=【部分エクササイズ】を行いましょう。
コリ型やハリ型が長期間続くと、筋肉への神経伝達が鈍くなり、「不活性型硬直」になってしまいます。
【エクササイズ】は、筋肉を動かして活性化させることで、「不活性型硬直」を緩める効果があるんですね。
簡単にまとめると、
「ほぐしても伸ばしても緩まない背中の張りは、動かして緩めよう」
ということですね。
【トレーニングをする部位】
姿勢筋とは?
姿勢を維持するための筋肉=姿勢筋を鍛えることで、
- 姿勢が改善する
- 負荷に強い体になる
ため、「背中が張りにくい体」を手に入れることができます。
具体的な姿勢筋は、以下のとおりです。
姿勢(骨格)を支える筋肉群で、体の前と後ろに5つずつある
- 前の姿勢筋
=首の前・腹筋群・腸腰筋・大腿四頭筋・前脛骨筋 - 後ろの姿勢筋
=首の後ろ・背筋群・臀筋群・ハム・下腿三頭筋
→弱化した姿勢筋を鍛えれば、姿勢が改善する

背中が張りやすい人は、背筋群&腹筋群が弱化していることが多い
あなたの姿勢(背中の張りの原因)に合わせて、
- 猫背・巻き肩の人は→背筋群を鍛える
- 反り腰の人は→腹筋群を鍛える
という風にすると、姿勢が改善して、背中が張りにくくなるでしょう。
【トレーニングの方法】
姿勢筋トレーニングとは?
姿勢筋を鍛える方法=姿勢筋トレーニングは、以下の7つです。
前述のとおり、あなたの姿勢に合わせて、
- 猫背なら→背筋トレ・プランクを行う
- 巻き肩なら→プッシュアップを行う(肩甲骨を寄せる意識で)
- 反り腰なら→腹筋トレ・プランクを行う
という風に、トレーニングを分けて行えるとベストです。
【まとめ】
背中の張りを解消する方法
背中張り解消リリトレのやり方を、簡単にまとめます。
- 背中張り筋=背中の張りを引き起こしている筋肉を緩めれば、背中の張りは解消する
- 背中張り筋を緩める方法=リリースは3種類
- マッサージ=筋をほぐして緩める
- ストレッチ=筋肉を伸ばして緩める
- エクササイズ=筋肉を動かして緩める
この3つのうちのいずれか(または全て)を行えば、背中の張りは解消する
- 「背中が張りにくい体」を作るために行う
- 姿勢筋=姿勢を維持するための筋肉を鍛えれば、背中が張りにくくなる
- 自分の姿勢に合わせて、実践するトレーニングを選ぶ
もっと簡単にまとめると、
「背中張り筋を緩めれば、背中の張りは解消する」
「姿勢筋を鍛えれば、背中が張りにくくなる」
ということですね。
次回からは、背中張り解消リリトレの具体的なやり方を、動画と共にわかりやすく解説していきます。
なるべく実践しやすいように、【レベル別(時間別)】でご紹介しています。
「忙しいから、レベル1(1分)だけ行おう」
「今日は背中がガチガチだから、レベル3でしっかり行おう」
という風に、あなたの背中の硬直具合・持ち時間・性格に合わせて、レベルを選びながら、取り組んでみてくださいね。
あなたの背中の和らぎますように。